介護施設でのWi-Fi構築に「サイトサーベイ」が欠かせない理由
介護施設でのWi-Fi構築に「サイトサーベイ」が欠かせない理由
近年、介護施設でも入居者のスマートフォン利用や、介護記録のデジタル化、見守りセンサーの導入など、Wi-Fi環境の整備が急速に求められるようになっています。
しかし、「とりあえずアクセスポイント(AP)を設置すれば使えるはず」と考えてしまうと、実際には電波が届かない部屋がある、通信が不安定になるといったトラブルが起こることも少なくありません。
こうした問題を未然に防ぐために必要なのが、「サイトサーベイ」です。
サイトサーベイとは?
サイトサーベイとは、建物内で実際にWi-Fiの電波状況を測定・解析し、
「どこに」「どの機種のアクセスポイントを」「何台」設置すれば最適かを設計するための調査です。
介護施設の場合、構造や建材の影響で電波の届き方が大きく変わります。
特に個室が多い施設では、ドアや壁の遮蔽物による電波減衰が顕著で、廊下に設置したAPでは各居室に十分届かないケースもあります。
サイトサーベイで分かること
- 電波の届き具合(ヒートマップ)
強い・弱いエリアを色分けして可視化します。 - 電波干渉やノイズの有無
近隣施設のWi-Fiや電子レンジなどの干渉源を確認。 - 最適なAP設置位置と台数
無駄のないカバー範囲を設計できます。 - 適切なAP機種の選定
Wi-Fi5で十分か、Wi-Fi6が望ましいかなど、性能要件を判断できます。
サイトサーベイを行うメリット
① 居室も共有スペースも安定した通信環境を実現
介護記録タブレットや見守りセンサーなど、業務機器が常に安定して通信できる環境を確保できます。
居室内でも「つながりにくい」「遅い」といったトラブルを防げます。
② 不要な機器コストを抑えられる
むやみにAPを増やすのではなく、必要な場所に必要な台数だけ設置できるため、機器費用・工事費用を最適化できます。
③ 将来の拡張にも対応しやすい
Wi-Fi6対応機器の必要性や、将来的な増設計画も見据えた長期的な設計が可能になります。
サイトサーベイの成果物イメージ
実施後には以下のような成果物が作成されます:
- 電波強度を示すヒートマップ
- 推奨AP設置位置を示す配置図
- 機種・台数の一覧表
- ネットワーク構成案(配線・PoE・SSID設計 など)
これらをもとに、施設ごとの最適なWi-Fi構成案を明確にできます。
まとめ:介護施設にこそ「現場調査」が重要
介護施設は、建物構造や利用形態が多様であり、オフィスや店舗とは異なる通信環境が求められます。
だからこそ、「机上設計だけではわからない」電波の特性を現場で把握するサイトサーベイの実施が不可欠です。
Wi-Fi環境の安定は、介護スタッフの業務効率化だけでなく、入居者やご家族の快適な通信体験にも直結します。
「どのAPを、どこに、何台設置するか」──その最適解を導くのが、サイトサーベイなのです。




