患者用WiFi2024.04.12

「信頼性の高い病院Wi-Fi」で患者経験価値(PX)を最大化

これまで述べてきたように、患者満足度や患者経験価値の高さは病院の評判や経営に大きな影響を与えます。これはまた、患者個人の幸福感や生活の質(QOL)が高いことを示すものと言えます。医療分野ではデジタル技術の進展に伴い、インターネット・無線アクセスの重要性が急速に増しています。業務効率化や病院経営において、「信頼性の高い病院Wi-Fi」は非常に重要な要素となっています。

今回は、「信頼性の高い病院Wi-Fi」の重要性と患者経験価値を最大化するための使い方についてご説明いたします。

病院Wi-Fiの重要性

電波環境協議会が発表した「2022年度医療機関における適正な電波利用推進に関する調査の結果」によれば、91.6%の病院が無線LAN(Wi-Fi)を導入しています。これは、ICT化が進む医療機関においてWi-Fiが極めて重要であることを示しています。多くの病院では既に電子カルテの導入が進んでおり、その情報に医師や看護師などのスタッフが迅速にアクセスするためにWi-Fiが欠かせない役割を果たしています。医療情報への即座のアクセスは、患者への迅速なケアを可能にし、これが患者経験価値(PX)向上の要因となります。

病院のWi-Fiは、医療スタッフの情報アクセスだけでなく、患者自身が家族や友人と連絡を取り合ったり、コミュニケーションを充実させ、社会との関わりを深める上でも重要な役割を果たしています。また、「信頼性の高い病院Wi-Fi」は入院中の患者の気分転換や娯楽としても重要なツールとなります。病院Wi-Fiを通じて提供される動画視聴、SNS、ゲーム、学習などのデジタル娯楽やデジタル学習は、患者の生活の質を向上させる一環となります。

しかし、前述のように91.6%の無線LAN導入率がある中、患者や外部訪問者向けに解放されたWi-Fiの割合は41.7%にとどまっています。これはセキュリティやプライバシーの懸念、業務用ネットワークへの影響を考慮しているためと思われます。

信頼性の高い病院Wi-Fiで患者経験価値(PX)を最大化

病院は、患者経験価値(PX)を最大化するために、そのWi-Fiが「安全であること」「快適であること」を担保することが必要です。セキュリティに不安があったり、速度や接続が不安定な環境では、患者経験価値(PX)の向上にはつながりません。そこで、病院が「信頼性の高い病院Wi-Fi」を提供し、患者経験価値(PX)を最大化するためのポイントをいくつかご紹介していきます。

1.高品質・信頼性の高いWi-Fi機器を選定する

信頼性の高い病院Wi-Fiを提供するためには、機器の選定が重要です。セキュリティや速度の安定性を担保する機器を選定します。選定をサポートするプロバイダーも重要になります。Wi-Fi機器には、アクセスポイントだけでなく、ルーターやスイッチなどWi-Fi経路に関わる機器が含まれます。

アクセスポイントの配置とカバレッジの調整

信頼性の高い病院Wi-Fiを提供するためには、アクセスポイントの配置やカバレッジの調整が重要です。病室や待合室などで必要な場所で安定したWi-Fi環境を提供するために、建築時の図面を準備し、電波周波数の実地調査が必要です。

運用後には利用者支援のサポートを提供する

患者のWi-Fi接続までを支援・サポートするため、ガイドブックや説明書を提供する。あるいは、問題が発生した際の技術的なサポートを提供する。これらを行うことで、患者経験価値が向上します。

Wi-Fiネットワークの定期的なメンテナンス・管理

病院Wi-Fiの信頼性を確保するために、病院は定期的にネットワークを監視し、維持することが重要です。ネットワークが安定した状態であることを常に監視し、必要なアップグレードや更新を行うことが重要です。

まとめ

信頼性の高い病院Wi-Fiは、患者経験価値を最大化するために必要な要素です。適切な機器を選定し、適切な電波エリアに適切に配置し、その環境を維持することで、新しい利用者に対しては接続のサポートを提供し、問題発生時には速やかに対応します。信頼性の高い病院Wi-Fiを提供することで、患者経験価値は最大化し、病院の成功に貢献します

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